菅波健総務常任委員会委員長不信任決議
今期定例会で審議されている「福島県内すべての原発の廃炉を求める請願書」 は、昨年の東京電力福島第一原子力発電所の過酷事故と大量の放射性物質の拡散 という事態で現在及び将来への不安が広がっているもとで、被災地のいわき市や いわき市議会として廃炉の意思表明を求めるという切実な願いから提出されたも のです。
この請願が付託された総務常任委員会では、委員長の討論による提案のもと、 本請願が趣旨採択とされました。本市議会では従前、請願の可否の判断は、採択 あるいは不採択という意思表明をもって行われており、退席して採決に加わらな いという場合もありました。今回とられた趣旨採択という措置は、本市議会の規 則にもないもので、これまで合意のもとに進められてきた採決の方法を覆すもの です。
本来、議会の運営に関する事項は議会運営委員会に諮って決められるべきもの ですが、趣旨採択に関して同委員会に諮られたことはありませんでした。また、 本請願が審議された総務常任委員会の開会前には議会運営委員会が開かれており、 趣旨採択の取り扱いを検討することは十分可能でしたが、この問題提起は一切あ りませんでした。総務常任委員会後の8月9日に開かれた議会運営委員会でも、 約2時間にわたり議論されたにもかかわらず、合意されることはありませんでし た。
各委員会には民主的な運営が求められており、そのためには議会で合意されて きたルールに基づき行うことが必要です。今回、趣旨採択を主張し、採決の対象 に加えるというルール違反を行ったのは委員長でした。このような行為は委員長 という職責に反するものです。
よって、菅波健総務常任委員会委員長を不信任とし、委員長職を辞することを 求めます。
以上、決議する。
平成24年8月10日